「健康な歯を守りたい」。そう思っていただくために
患者さんの意識向上をめざして
将来的に健康な歯を守るためには、患者さんが自ら歯を守っていきたいと思い、日々、十分なセルフケアを行うことがとても大切です。虫歯や歯周病などの予防・再発防止につながります。
これは難しいことですが、当院では病気になったらその都度治すといった対症療法は望ましくないと考えており、患者さんが歯の健康に関心を持つように努力していきたいと考えています。
適切な歯磨きをアドバイス
「歯ブラシを頑張っているのに虫歯になってしまう…」。そう言われる方がいらっしゃいます。患者さんによく話を聞くと、歯磨きのポイントを押さえられていないことが多く見受けられます。要所を押さえるだけで歯磨きの質がぐんと上がることがあり、当院では必ず歯磨きのアドバイスなど基本的なことから丁寧にご説明しています。
◎良い歯磨きの方法
歯ブラシを細かく動かして、上と下の片方ずつ丁寧に磨いてください。動きが大きかったり、上と下を一緒に磨いたりしていることがよくあります。また、歯垢(プラーク)が歯周ポケットに入り込むことで進行してしまう歯周病を予防するためには、歯と歯ぐきの間に歯ブラシの毛先が入り込むように磨くことが大切。意識してみてくださいね。
定期的なメンテナンスが大切
健康な歯であり続けるためには、患者さん自身でのホームケアに加えて、定期的な歯科医院でのメンテナンスをお勧めします。虫歯は初期の段階では自覚症状がなく、また歯周病も微量な出血で気づかれることがありますが、痛みなどのわかりやすい症状が出ないため、歯科医院で早期に発見して治療することが必要です。
また、歯垢は通常の歯磨きで落とせますが、歯垢が石灰化して硬くなった歯石は歯磨きでは落とせないため、歯科医院での専門的なクリーニングが必要となります。
3ヵ月~年に1度は受診を
患者さんからメンテナンスの頻度についてよく聞かれますが、これは患者さんがどれだけ自分でケアができているかによって異なります。
3ヵ月に1度を目安とし、状態やセルフケアの内容が良ければ半年に1度、年に1度でも良いケースもあります。3ヵ月に1度としているのは、磨き残した歯垢が増殖して歯周ポケットの深いところまで進むのにおよそ3ヵ月とされているからです。
まずは口の中を診させていただき、日ごろどのようなケアをしているかを聞かせてください。
メンテナンスの流れ
01 | 検査
患者さんの口の状態をチェックし、虫歯や歯周病がないか、噛み合わせは適切か、歯のぐらつき具合(動揺度)はどうかなど、総合的に検査します。
02 | 歯垢の除去
検査で特に問題がない場合は、歯についている歯垢を取り除きます。セルフケアが十分にできている人でも、歯磨きでは届きにくい部分に歯垢が付着していることがあります。
03 | 歯石の除去(スケーリング)
歯石は歯磨きでは落とせませんが、歯科医院では専用の器具を使って頑固な歯石も取り除くことができます。
04 | 清掃(PMTC=プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)
歯についている汚れや歯垢の原因となるバイオフィルムを歯科医師や歯科衛生士が高度な技術を駆使して、丁寧に除去します。